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飾り付けされた部屋に、並べられた料理。
今日はあいつと過ごすはずだった。
それなのに俺は暗い部屋で1人座って並ぶ料理を眺めている。

1番じゃないんだろうなって、薄々気づいてた。
それでもあいつは優しかったから、気づかない振りをしていた。

テーブルの真ん中に置いてある箱に手を伸ばす。
シュルリと赤いリボンを外して中身を取り出す。
取り出したボトルをシュッと押すと、よく知る香りが部屋に広がった。

あいつがよく使う香水に、少しだけ自分が使う香水を混ぜたもの。
存在するか定かでない他の奴への、せめてもの牽制のつもりだった。

それも意味がないし、俺は顔も名前もしらない誰かに負けたんだろう。

ばいばい。大好きだったよ。

(14 プレゼント)

12/23/2023, 3:46:33 PM