神様へ
どうか、この想いを吐き出すことを赦してください。
本来ならば、貴方様へ差し出すべき言葉ではないと、
よく分かっているのです。
けれど私は、どうしても
あの人を、愛してしまいました。
祈りとは、もっと清らかなものであるはずなのに、
私のそれは、あまりにも人間くさく、
触れたい、そばにいたい、失いたくないと、
願いばかりが募ってゆくのです。
神様、
もしも貴方がこの物語の脚本家であられるのなら、
どうか最後の頁に、やさしい灯りをひとつ、
残してはくださいませんか。
たとえ私たちの名前が、
エンドロールの端に、ほんの小さく流れるだけであったとしても、
その瞬間、確かに一緒に生きていたと、
そう思えるだけで、十分なのです。
間違いも、弱さも、
すべて抱えたままでいいと、
あの人が、静かに笑ってくれるのでしたら。
だからどうか
この罪深い願いを、罰しないでください。
愛してしまったことを、
どうか、赦してください。
そしてもし、
物語の灯りがひとつずつ消えてゆくその時に、
最後に残るのがあの人の横顔であるならば、
私はそれを、救いと呼びましょう。
4/14/2026, 1:58:41 PM