遠い街の誰かが言っていた。
人生とは魂、心の修行なのだと。
私は聞き返した。
修行の先に何があるのかと。
その人は僅かに首をことん、と下に傾け
指で顎をなぞった。熟考しているときの癖だ。
結局、その答えは聞かせてくれなかったけれど。
ねえ、聞いていますか。
だから私には、この目で見るしか無くなったのですよ。
あなたが教えてくれなかった、この旅路のゴールを。
試練を耐え抜いた先にあるものを。
あなたが全部教えてくれたらよかったのに。
そしたら今頃、もっと美しい場所に行ってしまえたでしょう。
優しいあなただから、仕方がない。
12/28/2025, 1:05:04 PM