「片思い日記」
と、ピンクの文字で書かれたノート。
それはわたしがおさげとリボンを
丁寧に結ってた年頃。
ひょんなことから
クラスメイトに恋をし、
始まった日記だ。
毎日、毎日、彼のことを想って書いた日記。
今日は、おはようを言って貰えた!
さいこーについてる日!
なんて些細なことでも
大喜びをしていたわたし。
思い返せばとても幸せだったと思う。
しかし、ある日からその日記を
開くことはなくなった。
彼が遠くに引っ越すことになったから。
わたしは日記とともに気持ちを
閉じこめてしまったんだと思う。
だれにも見せることなく。
いつの日か、その日記が開けたなら…
と心のどこかで
ぼんやり日記のつづきの夢を見る。
__閉ざされた日記
1/18/2023, 3:50:52 PM