バズ母

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また会いましょう

二十三歳の頃、私は乳癌だと診断された。五年の生存率は五分五分。手術が必要と言われ、手術をすると右の乳は全て無くなる。それでも転移があれば絶望的だ。二十三歳で結婚もしていない。生きていられたとしても、いつも再発に怯え、乳がないという劣等感を抱えることとなる。
そんな負のオーラの中、海で一人泣いていると、見知らぬ男性から声をかけられた。
「海を見ていると泣きたくなる時がありますよね。大丈夫ですか?何があったか僕にはわかりませんが、あなたの涙はきっと海が受け止めてくれますよ。そして、あなたを支えてくれるのは海だけじゃない。きっと、たくさんの人が力になってくれます。
はい、コーヒー。
突然、声をかけてすみませんでした。普段はこんな事しないんです。あなたには何故か声をかけたくなってしまいました。
今度また、あなたに会える事があったら笑顔のあなたに会いたいですね。また、会いましょう。」
と言って、彼は去って行った。

あれから五年。右の乳は無くなったが、私は生きている。そしてこれからも生きて行けるような気がする。
あの時の彼が私の横にいてくれるから、、、。私達は結婚した。
生きる素晴らしさと、愛を教えてくれた彼を永遠に愛している。

11/14/2023, 1:57:45 AM