「奇跡をもう一度」
もう一度だけ
目の前で起こる光景に俺は立ち尽くすだけ
冬の乾燥した爽やかな匂いの中、突如変わった世界は無情で理不尽で、こんなにも人の心を砕くのか
世界がゆっくりと動く
人の叫び声や救急車の音が聞こえる。
それでもそれはどこか非現実的で、ただの夢と願う
何故今なんだろうか
何故君なのだろうか
何故、何故…?
君は死んだ
卒業間近の学校帰り
後10秒遅ければ、
コンビニに寄っていれば
俺が急かさなければ
何を言っても変わらない
あぁ、世は無情
卒業式、ベタだけど告白するつもりだったんだ
夢を見た
君に合う夢。
君は泣いてて僕が棺桶に入ってる夢
君はボタンを押す
そこで目が覚める
目の前にはボタン
いずれ死を呼ぶボタン
一度目は君と合うボタン
二度目は君の変わりに死ぬボタン
三度目は君と一緒に死ぬボタン
四度目は僕が死ぬボタン
3回までは幻覚
四回からは現実
僕は〜回押す。
君は何回押す?
押さない?
奇跡の盃
代々この国に伝わる神器
何かを代償にする事により願いを叶えることができると言われている
この神器には様々な逸話が残されている
結婚したばかりの妻が事故により未亡人になった
三日三晩泣き続け憔悴しきったころ妻の願いが神に届き夫が生き返ったと言われている。
この時国に保管されていた盃が神々しい光て輝いていたと言われている。
他にも
盃を入れ替え好き勝手やった貴族がいたらしい。
貴族は一晩で様々な願いをして、盃から無理に力を出していたらしい。
その結果貴族は盃の力を暴発させ朝不審死をしていた。
それ以来盃には代償が必要になった。
他にもいろんな逸話があるがこの盃の謎を解明すべく試しに盃に代償と共に盃の奇跡を問いた学者がいた
それがこの俺
この盃はちゃんと代償と引き換えにこの盃の仕組みを教えてくれた
まぁ簡単に言えばこの盃は悪魔の盃だったてわけさ
ただそんな悪い奴ではなさそう
最初の女性は負の感情が大きくて悪魔が助かったからお礼をと、短いながらも寿命を延ばしてくれたらしい
約30年ほど
次の貴族は無茶苦茶やって怒った悪魔が貴族を殺したけど
ちょっと可愛そうだったから最後に楽しませたんだって
割といいやつなんだよね
そんで何が言いたいかって言うと
この盃、奇跡でもなんでも無いって事
10/2/2024, 3:46:52 PM