ハッピーエンド
■短編(時代劇ぽく)
今日は、間に合った(^^)
いつもより赤い夕陽が、広がる。
錆びた鉄の匂いが、風に乗る。
鼻の奥が、わずかに熱を帯びた。
一歩、身を乗り出す。
足元の小石が、ぱらりと落ちた。
「…血か」
ふ、と。
口元が、わずかに歪む。
「…そうか」
笑いそうになるのを、飲み込んだ。
ひとつ、息を吐く。
それでも。
「…ク、ハ」
指先で、前髪を押し上げる。
こめかみが疼く。
角(かく)に触れる風が、やけに冷たい。
視界が、ひらけた。
「――さて」
崖を背に、踵を返す。
手探りで、口の欠けた徳利を引き寄せる。
戻ると、赤がいっそう濃くなっている。
崖が、暮れる。
縁に立ち、
「…待っておるぞ」
瓶を掲げる。
影が、背に落ちた。
「――祝杯だ」
擦り切れた布が、かすかに鳴る。
(後書き)
クローゼットの奥に眠る黒歴史を引っ張り出して直してみた。
尖ってて楽しかった(^^)コメカミガウズク…
3/30/2026, 9:32:55 AM