NoName

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どうしても忘れられなくて来るけど、毎回呼ぶ勇気はない。
欲望に負けて君をつけてここまで来たとき、申し訳なさなんか無くてまたひとつ知れたねと嬉しい気持ちでいっぱいだった。でも、きっと分かっていたんだな。
最初はたまたま何かの集まりで会って、ちょっと話して、甘いものが食べたくなった。だから食べるついでに君におひとつどうぞってチョコレートを渡した。
こんなおっきなお徳用チョコの一粒なのに喜んでくれた彼女、同性だけどなんだか可愛く見えちゃったんだ。
一粒のチョコの関係はやっぱり忘れられない。
服ならズボン、おやつならチョコレートが好きだと笑うショートカットの君のため。
バレンタインにはこの場所でつけていたことを謝って、受け取って貰えるかわからないけどチョコレートを用意しよう。
ちょっぴり高いチョコレートにあのチョコを一粒添えて。

2/12/2023, 6:50:13 AM