お爺さんはお婆さんを、お婆さんは犬を、犬は猫を、猫はネズミを連れてきて1つの目標に取り掛かります。うんとこしょどっこいしょと引っ張るそれは大きなカブです。
ですがどれだけ頑張っても抜ける気配すらありません。
以前はお婆さんと犬の間に娘が居たので何とか抜けた実績はありますが、娘が居ない今抜くことはできそうにありません。
疲れ果て、抜けないカブに寄りかかり休憩していると、畑の向こうから見慣れない大きな機械が入ってくるのが見えます。
何事だ何事だ!とびっくりするお爺さん達の前に機械に乗っているのは、なんと娘でした。
娘はその機械を操作しアームを延ばしワイヤーを降ろし、カブに玉掛けを行い、皆を安全位置まで下がらせ、大きなカブを引き抜きました。
クレーンで宙に浮いたカブはそのまま後続に続いて来ていたトレーラーに載せられて安全に固定されていきます。
娘は皆の前に降りてきて、「以前抜くのに苦労したカブを楽に抜きたいって重機免許取ってきたの。あの苦労は未来への鍵だったのね」と言い、「次のカブ抜きに行かなくちゃ」とまた機械に乗り込んで去って行きました。
残された皆は、しばらくその場でポカーンと立ちっぱなしでしたとさ。
(未来への鍵)
大きなカブのオマージュ、原作の挿絵から計算すると横方向に抜くには約5.4t、上方向に抜くには2.2tの力が必要らしい。(超真面目に研究された論文から引用)
クレーンなら上方向で楽に抜けるね。
1/10/2025, 12:13:07 PM