奴らから逃げて今は使われていない小屋に逃げ込んだ。
息を整え水筒の水を飲み、空になった水筒を投げ捨てて小屋の奥に積まれた古い藁の上に横になり休息をとる。
奴らは復讐の為に雇われた烏合の衆だ。隙を突いて上手く躱して逃げればそのうち諦めるだろう。だが雇い主はいつまでも追ってくるだろう。
たかが握り飯1個、柿1個の事で殺しにかかってくる様な奴だ。
この小屋もおそらく長く居たら見つかってしまうだろう。
束の間の休息だなと身体を起こし窓から様子を見る。
奴らは見えない。
今のうちにもっと遠くへ逃げておこう。
小屋の戸を開けた瞬間どこに隠れていたのか、奴らと雇い主の蟹が目の前に立ち塞がっていた。
(束の間の休息)
サルカニ合戦のオマージュ
10/8/2024, 1:19:29 PM