「うん、それじゃあ」 久々にきいた母の声にほっとしながら、私は電話を切った。 もうだいぶ帰っていない故郷。 きっと久方ぶりに帰省したら、私の思っている以上に懐かしいのだろう。 そして、母もまた老いているのだろう。 出来ることならば、時を戻して若いうちからもっと孝行したかった。 孫を抱かせられない事を詫びたかった。 だけど、過ぎ去った日々は巻き戻す事が出来ない。 そんな力が私にあれば、ここまで自分を追い込むことも無かったんだろうか…
3/9/2023, 10:24:15 AM