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一年後



異国の地から来た探偵、Eとの推理勝負から一年後。
事件現場の洋館の近くを偶然通ったRは、ふと当時を思い出した。

推理力において他の追付いを許さないRだったが、あの時ばかりはひやりとさせられた。

社長と出会い探偵として何年も活動する中で、そんなことは初めてだった。

またあんな勝負ができないだろうか。

あれ以降、Eを超える探偵は現れなかった。
いつか彼がリベンジに来たりして。

そんなことを想像し、口角が上がる。
何処かでまた対決できる予感がした。

自分に敗北した時の彼の瞳。
そこには消えない闘志の炎が宿っていたから。

その時はきっとまた素晴らしい推理勝負ができるだろう。
まだ見ぬ謎解きへ想いを馳せて、Rは探偵社へスキップで帰って行った。

5/14/2026, 3:38:49 AM