かつての友達とのLINEを開けずにいる。理由は、些細なものであり決定的なものであったのをよく覚えている。あの日、私はその友達との距離感が分からなくなってしまったのだ。今まで友達として接してきた。それが私にとっての普通だったからだ。
けれど、時というのは残酷であり望まぬ想いを芽生えさせることもある。だからこそ、私は距離を取り身を潜めることにしたのだ。まるで死者のようにひっそりと見えぬ墓場に眠る選択を取ることで身を守れているという実感が欲しいのだ。
だから、私はその友達の想いを受け取ることはできない。なぜなら、それは私の望むものではないからだ。
私は仮初の死を望む。
お終い
9/1/2023, 11:33:03 AM