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ねえ見て、窓から見える朝焼けが本当に綺麗。空が燃えてるみたいね。
もし、貴方と私が健全な関係だったら、それか"恋人"という関係だったら、私は心の底からの笑顔でそう言うと思う。でも貴方は向こうを向いて寝ているから、浮かんだ言葉は、胸の中で苦さを残して溶けていった。
布団から出ている腕と肩が、心なしか寒い。
いつから、貴方をこんなふうに思うようになったんだろう。知ってるのよ、貴方には、可愛くて守ってあげたくなるような相手がいるんだって。絶対に貴方には堕ちないって、私自信があったのよ。
なのに、どうして?慰めてもらうだけのつもりだったのに、いつの間にか身体の関係になって、いつの間にか苦しくなってしまった。
こうして身体を重ねた早朝に、そっと涙を零しても貴方は気づいてくれない。ああ、私ってそれだけの存在なのねって実感する。
もうやめたいわ。でもできなくて、だから結局私は泣くばかりなのね。こうなるならもっと、ちゃんとした失恋が良かったわ。
なんて、貴方を引っかけた私が言うことじゃあないわね。

6/3/2023, 11:23:41 AM