朝。
ふと目が覚める。時計を見れば5時半を指していた。
自慢では無いが目覚めはいい方だ。特に仕事が朝早い時ほど起床時間より早く起きる。一応アラームはセットするが、朝ごはんを食べている時に止めることの方が多い。
それでも今日は特に用事もない休日。早起きする必要などない。
でも早起きは三文の徳という。ならしっかりと徳を貰おうではないか。
そうして隣で寝ている君を見る。ベットで一緒に寝ていたが共有していたブランケットはすでに君だけのものみたいだ。早く起きたのは意外と君のせいなのかもしれない。
「なら仕方ないなぁ。」
思わずつぶやいてしまうが特に気にしてはいない。夜行性で朝が苦手な君はちょっとやそっとじゃ起きやしない。なんなら起こそうとしても起きてくれない。だから朝だけは好きにできる。
そして僕は後ろからゆっくりと抱きしめる。いつもは恥ずかしがる君も今は大人しく腕の中で眠っている。
なんて幸せなんだろうか。少しの肌寒さも君の体温で癒され安堵に変わる。そうなれば休日特有の眠気もやってくるものでして、
「やっぱ寝るか。」
そうして君の寝息を子守唄にして二度寝する僕。
でも知ってるよ。
本当は君が起きていて、朝だけは僕を甘えさせてくれていることも。
それでも恥ずかしいから目も合わせないことも。
気づいてない振りをしてあげるから、
これからも、ずっと。
一緒がいいな。
『これからも、ずっと』
4/8/2023, 11:12:01 PM