とりあえず、今、息をしている。
深く深く、腹の底から息を吐き出す。
周りから褒められることをした訳では無いし、反対に幾人もに被害を及ぼすような甚大な失敗をした訳でも無い。何も無く、ただ疲労を背負い込んだだけの一日だった。
だが、ああ。今ここで自分は息をしている。
この厭世観に、この疲労感に、この自己嫌悪に別れを告げずに不思議とここに立っている。
楽な方へ、易きに流れてばかりの自分が、何故か不思議とそうとは選ばずに、ここに居る。
「⋯⋯あ、明日、漫画の最終回だっけ」
ただ生きているだけの自分を、自分だけは、褒めてやりたい。
8/16/2023, 4:40:57 PM