ネコ野郎

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ものすごく変な気持ちだ。
君は「一緒に死のう」って言ってくれた。
僕はそれが嬉しくて、一緒に学校の屋上から飛び降りた。
飛び降りる前の君の表情は本当に幸せそうだった。
きっと君の唯一の幸せがそれだったんだ。
あの時の判断が正しかったのかは分からない。
「目が覚めましたか?」
頭の上で声が聞こえる。
「…はい…」
「意識が朦朧としているみたいですね…」
多分医者だ。
「死んだはずなのにどうして病院に…?」
僕は素直な疑問を彼に投げかけた。
「運が良かったですよ…あなたは打ちどころが良く、生きれたんです。」

…?
運が良かった…?
僕は勢いよく起き上がった。
身体中の激痛なんて関係なかった。
「もう一人の女の子は!?小春は!?」
「女の子は…残念ながら…」
息ができない。
汗が吹き出してくるのが分かる。
後悔と怒りを全て吐き出そうとしても、言葉が出てこない。
いや…言葉にできない…というのが正しい表現なんだろう。
叫ぶしかなかった。

言葉にできないより。

4/11/2023, 11:43:27 AM