死を願った、十年前の私へ。
その絶望は、まだ絶望じゃない。
この先に、唖然とする暇すら与えられない絶望が待っている。
生きた心地なんかしない。
不条理が、荒波として常に襲ってくる。
いつの間にか足をさらわれて、状況も飲み込めないまま、海の中。
呼吸なんてできやしない。
現在の辛さは、未来の辛さと比べると優しかったりする。
だから、絶望するなら、宇宙を想え。
過去にも未来にも現在にも目を向けず、ただただ、宇宙の広さを想像しろ。
人間の悩みがちっぽけだって、よくわかるから。
……なんとか、十年後までは生きているけど。
自殺しようとしなければ、もっと華々しい青春を送れたんだよ、あなたは。
〝いま〟という瞬間を、もっと大切に。
惨めでも、醜くても良い。
足掻いて、藻掻いて、苦しんで。
未来の「私」の為に、精一杯生きて。
「私」を救えるのは、「私」だけなのだから。
必死に生きている、十年後の私より。
2/15/2024, 4:03:54 PM