もしもタイムマシンがあったなら。
毎日何回も考える。もし、あの頃に戻れたのなら。もし、あの時あの場所に戻れたのなら。まだ、彼と仲の良い友人だった頃に戻れたのなら。
・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・
「、?」私は、あの問いに首を縦に振るのに。
あの時のように「え?ううん、別に。普通だよ?」なんてごまかさないのに。ちゃんと彼のことが好きだと彼の前で言うのに。
--その問いに、私も彼も耳まで真っ赤になった。私の頭の中はパチパチと弾けて、頬は溶けそうに熱くて、まるで時が止まったみたいだった。あの日のことだけは今でもはっきり思い出せる。--
今でもすっごく後悔している。今となっては彼にしゃべりかけることすらできない。私は、ひどく臆病だ、とりわけ彼のことに対して。
私はあの問いで初めて彼のことが好きだとはっきりと自覚したのに。もし、それで振られたとしても想いは告げられたのに。後悔、なんて言葉じゃ表しきれない。あの時から何年も経ったから、もう彼は私のことなんて忘れているかもしれない。あの時に戻れなくったっていい。
もし、できることなら、彼に名前を呼んでほしい。あの乾いてざらっとした心地のいい、甲高いような甘ったるいような声で「澪。」と。あの頃は毎日、たくさん呼んでくれた。澪。澪。澪。澪。
あの頃はそれが当たり前で、当たり前のようにずっとその日々が続くと信じて疑わなかった。そんな、自分がなんだか羨ましいような恨めしいような、、、。
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追記:そんな私にも、最近気になる人ができた。まだ彼のことは忘れられないけど、今度こそは後悔しない恋にしたいと思ってる。
「、?」←あの問いの内容はご想像にお任せします(笑)。
7/22/2023, 11:01:05 AM