『愛情』
「まま、学校行きたくない」
駄目だ。行きなさい。そう返されてその日私は大人しく学校に行った。
いつもそうだ
ままは私が学校に行きたくない理由を知っている。その上私に同情もしてくれた。
……なのに休ませてくれないのだ。
学校に着くと、いつも私と喋ってくれているまいちゃんとさきちゃんが私の元へやってきた。
「あのねあのね、ワタシ昨日からわんちゃん飼い始めたの!!」
「えーっ!いいなぁ……わたしも飼いたい」
「でしょでしょ?チワワっていう種類で、名前は───
このふたりは私になんでもないかのように話しかけてくれる。ふたりもみきちゃんと仲が良かったはずなのに。
私とみきちゃんが喧嘩しちゃったから、悪い空気になってしまった。
……ん、……ゆ…ちゃん、あゆちゃん!」
「っえ?!ど、どうしたの?」
「話しかけてもお返事くれないからどうしちゃったのかと思って」
「大丈夫?体調が悪いの?保健室行く?」
「ううん、大丈夫だよ、ありがと」
そう話すと、2人は1時間目が始まるからと席に戻った。
ぼーっと授業を受けていると、後ろからかみひこうきが飛んできた。何かと思って紙を見てみると、
─────、───、───────────
多分これはみきちゃんからのかみひこうきだろう
私が怒るであろう、悲しむであろう言葉が書いてあった。
いわゆるこれはこの前習った「ちくちくことば」というものなのだろう。
そんな空気が続くと、学校に行きたくなくなるのも当然のことだ。と思うのは、私だけなのだろうか。
当時の私は耐えた方だと思う。
耐えたからこそ、みきちゃんとも仲直りができた。
それは、あの時学校を休んで、みきちゃんから逃げていたら
今にはもう関係がなかったかもしれないのだ
あの日、みきちゃんと仲直りした日、ちゃんと彼女と話して、仲直り出来たから今でも交流が続いている。
なんなら、親友と呼んでもいいような仲だ
ははは私達の仲を切らないために、
私を学校に送り出してくれていたのだろう。
11/28/2023, 4:10:10 AM