子どもの頃は、どれだけ高く漕げるか、
いつも友達と競っていたっけ。
力いっぱい、膝を曲げて、
なかなかの速さで漕いでいた。
今にして思うと、あんなスピードで、
よく怖くなかったものだと思う。
まあ、それが子どもというもの。
危険の予知などせず、後先も考えず、
ただ高く漕ぐ事に夢中だった。
近所にある公園は、昔は遊具が結構あったが、
老朽化なのか、どこかから苦情でも出たのか、
いくつかが取り壊されてしまった。
その中で、ブランコは今でも残っている。
雪の多い地域だからなのか、冬になると、
鎖を束ねて支柱に巻きつけている。
子どもがふざけて乗らないようにだと思うが、
雪がとけたら、また子ども達の元気な声が
聞こえてくるだろう。
かつての自分がそうだったように、
子ども達も、その時をきっと楽しみに
待っていることだろう。
「ブランコ」
2/1/2023, 12:36:13 PM