砂漠のように乾いていた。
煩わしい日常に足をとられ、理不尽は容赦なく照り付ける。
あたりを見回せど、同じ景色が続くだけ。
果て無く続く地獄を前に、何もかも諦めてしまいたかった。
けれど。
見つけてしまった。出会ってしまった。
わたしだけのオアシス。
ステージの上に立つあなた。きらきら。乾いた心を満たしていく。
私の世界にともった、消えない彩り。何にも代えがたいそれが、生きる理由になっていく。
世界の灼熱もこわくない。
その輝きを追いかけていくために――わたしの鼓動は脈を打つ。
【熱い鼓動】
7/31/2025, 3:08:19 AM