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蝶よ花よ、と崇められている人気者のあなた。
私は嫉妬してしまう。私とあなたの何が違うんだろう。毎日、ちょっとずつ私の嫌な感情は膨らんで、あなたのことがもう嫌いになりそうだ。いや、ずっと前から、私はあなたのことを好きだったけれど、それ以上に憎んでいたのかな。長く共にいると、相手の嫌なところばかりが鼻につく。 

でも、私とあなたの共通の友人はそんなあなたも私のことをひどく嫉妬していると言っていた。最初聞いた時はとてもじゃないけど信じられなかった。
あなたも、私のような感情を他人に向けることがあったなんて。蝶よ花よと崇められて、なに不自由のない理想の生活を送っているあなたもそういう感情を抱くことはあるんだ。

私はふと、あなたと心の底から話したいと思った。そういえば、最近はあなたと深い話ができていない。少し前は一緒に泣きあったり、笑いあったり、本当に仲がよかったなあ。

久しぶりに向かい合ったあなたは、私の記憶の中のあなたと少しも変わってはいなかった。
いつも、何話してたっけ。人見知りな私は少し緊張していたけど、あなたの一言で、確信した。

「最近ごめんね、澪ちゃん。実はね、私なんかしょーもないんやけどさ、澪ちゃんにずっと嫉妬しとったの。ほら、前私依君のことが好きやって話したやん?」
「っあ、あのね私も実はね、あなたのことずーっと嫉妬してってん。」
よかった。やっと言えた。
「ほんと?私たち一緒やねぇ(笑)でね、ちょっと聞いてほしいんやけどさ、」
私、もっとあなたと仲良くなれそうだ。今まで私はあなたに壁を作りすぎていたのかもしれない。

                   #蝶よ花よ


8/8/2023, 10:32:30 AM