【後悔】
思えば、この人生は後悔しかなかったな。
選択肢をどれか一つでも誤れば、いつのまにか奈落の底へと向かうバスに乗っている。
時に自分にしか出来ないことは何か、と三日三晩考えた日もあった。
でも結局は、自分が出来ることはみんなも出来ることで、自分だけが持つ自分だけの特別な、、というものはない。
その虚無感と悲観的な考えがどんどん膨らんでいき、次第に私は産まれてきてもよかったのかと考える。
考え出したら止まらず、そのまま悪い方向へと思考は加速していく。
そこで初めて私は後悔する。
産まれてきてしまったこと、あの時の選択を誤ったこと。
どうにもならないけれど、あの時ああしていれば、、そんな思いが心の中で渦巻き、自分の心にズンとした重いものを背負う。
もう変えられない過去をいつまでもいつまでも引きずる自分に嫌気がさして、それでも後悔をやめられない。
後悔って、そういうものだと思う。
それでも、それでも。
今日も私は息をしている。
ちゃんと眠たいし、お腹も空く。
生きている。
後悔しながらも、健気に生きているのだ。
人生を終わらせたいと考えたことは少なくない。
時に突然泣きたくなって、枕を涙で濡らした夜だってあった。
それでも生きている。
息をする、爪が伸びる、髪が伸びる。
当たり前のことだけれど、私はその一瞬一瞬の中で生きている実感を持つ。
多分この先も、ずっとずーっと、後悔だらけの人生を歩むのだろう。
それでもしぶとく自分は生きているのだろう。
今日も私は、後悔しながら生きている。
5/15/2024, 10:12:08 AM