月風穂

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【10年後の私から届いた手紙】

自分宛に手紙など書くのか。
私はこれまでの人生で、自分に手紙を書いたことはない。
ここで一通。17歳のときの私へ10年後の私より。

私へ。
平凡で慎ましやかな学生生活を送っていますか。
華の17歳で日々楽しいことばかりですか。
勉強、生徒会、進路、恋愛、友だち、家族。
どれも悩んでいませんか。
今のあなたも自分のこれからを悩んでいるでしょう。
これからやりたいことをもっと見つけていきたくない?
今の私はもっとやりたいことを見つけたい。
本当の自分をいまだに見つけられなくて苦しい。
尊敬する人のように、私のことも周りのことも大切にしたい。
あなたはもっとあなたを大切に。
たまには自分のことを褒めてあげてほしい。

考えすぎるあなたは、周りの目を気にして苦しい思いをしていないですか。
親の意向通りに生きていかなくてはいけないと思っていないですか。
あなたのことを本当にわかってくれている人がいなくて苦しくないですか。
死んでも誰も悲しまないだろうと思っていませんか。

元気を出してとは言わない。
私のことはこれでもわかっているから。
難しいと思うけど、もっと自分や人のことを信じてあげてほしい。
可能性を留めないでほしい。
あなたがあなたを信頼すればなんとかなるので。

ではまた。


こんな手紙をもらったら過去の私は嬉しいのであろうか。
「え、全然そんなこと思ってないんですけど。笑」「これほんとに私が書いた?いたずらでしょ。」などと言いそうであるが、これが今の私である。
次の10年後に私から届く手紙は、ニューヨーク辺りから高額な小切手が同封されているであろう。
夢は大きい方がいいのだ。
私だって幸せになる権利ぐらいはあろう。
あの時の苦しみを笑えるぐらいでなければ、私は私でいられないのだ。

2/15/2024, 12:40:20 PM