匿名A

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 あの人の香りは好きだったな。
 おばあちゃんとおじいちゃんは、凄く優しい人だった
 僕たちのために流行りのもの知って、話そうともしてくれたし、家に行く度にお菓子だって沢山くれた
 全部美味しかったし話してて楽しかった
 だから、おばあちゃんとおじいちゃんだけは、家族の誰よりも信じてたし大好きだった。
 でももう、いないもんね。
 あの世で見てたりするのかな。
 僕、おばあちゃんの香水の匂い、好きだったよ。
 独特の匂いで、おばあちゃんって感じの匂い。すごく好き
 おばあちゃんとおじいちゃんの亡くなる姿を見た時、悲しみよりも、絶望した。
 2人のおかげで生きていたようなものもある。
 今は、2人の顔を見ることがもう無くなる。
 僕の、落ち着く空間なんてものがなくなる。
 自分勝手だと分かってるけど、でも、それでも1つの居場所だったのに。
 後悔も押し寄せてきていたな。もっと話しておけば、もっと会っていればって。
 だから、また安心できる空間を作った。
 彼奴らなら、僕を守ってくれる。
 彼奴らなら、僕を信じてくれる。
 彼奴らなら、信用できる。

 これがいい選択なはずなんだよ。

8/30/2024, 7:24:56 PM