幼い妹の背を見た。 過去へ戻れないかなと考えていた。 大人になるに伴い、そんな子供の浅い考えも消えていった。過去は過去と分別し、函の中にしまい込んだ。 次第に過去は錆びつき、思い出はセピア色に風化する。 だけど、ふと思い出そうとする自分がいる。 私は幼い妹の背を見た。背を丸くし猫のようだと思った。小さな背は泣いてる。私は何も言わず、その小さい背を抱きしめた。
8/2/2025, 3:01:56 PM