空を見上げる。目の前には無数の星が輝いている。私の頬には堪えていた涙が流れた。嗚咽をするたび白い息で視界が曇る。ただでさえ涙で滲んでいるのに。
ボヤけた状態でも、星は光を失わない。涙と、鼻水と、涎と。人目を憚らずベチャベチャと顔を濡らしている。
あの星はママで、隣はパパで、あっちで人一倍元気に光っているのがなおくん。
震える指で無理矢理なぞってみて、さらに泣けてしまった。やめておけばよかった、星を家族に例えるなんて。
なんで今日に限ってこんなに空が綺麗なんだろう。
悔しくて、悲しくて、やるせなくて空を睨んだ。
『星』
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哀悼
3/11/2025, 11:23:26 AM