佐藤 と塩

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2017年

キキッードゴン

「誰か救急車を!」

ピポーピポー

僕は意識を手放した。




2028年


パチッ
僕は目を覚ました。目の前に移るのは歳をとった母とメガネをかけている医者。
「おはようございます。四季くん。11年前のこと覚えていますか?」
『車に轢かれたことですか?』
「そうですね。記憶はだいじょぶみたいです。お母さん。」
「ほんとですか!それは良かった!」
「記憶が正常なのでリハビリを初めてもだいじょぶそうです。」


そこからはリハビリをして昔の友達と会っての繰り返しだった。

『来てくれてありがとう。真斗、修一。』
「四季、お前変わったな。イケメンになったな」
「ちょ、俺より身長高くねぇか」
『俺177』
「えっ、俺169なんだけど、、」
「はっ、残念残念」
「真斗お前は180超えてるもんないいなぁー」

僕はついこの前まで真斗、修一と一緒に居た感覚があるけど、あっちは僕がいない11年間という長い年月をすごしてきたんだな。

最近は真斗や修一、クラスメイトの人達から僕がいなかった時の話をされるんだ。楽しいけど悔しい、


僕がいないこの世界で過ぎ去った日々がどれほどのものか。


僕は実感していた。

3/10/2024, 2:03:14 AM