「愛があればなんでもできる?」
1467年 ⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
愛している国を守るために、愛していた彼奴を殺した。
彼奴は俺を愛してはいなかったけれど。
彼奴の首に刃を当てた感覚が忘れられない。
子供の頃は、きっと良い友人になれると思っていた。そんなことは叶うはずもなく、ポロポロと崩れて消えた。
さっきまで流れていた血液は、黒く乾いている。
こいつの目はもう開かないし、こいつはもう喋らないし、こいつの体はもうない。
「お前が抵抗していなかったら、こうはならなかったのになぁ」
でも仕方がない。
此奴はこういう男だから、きっとこうなることは決まっていた。
此奴はどうせはなから俺のことなぞ認識していない。
こいつはこういう男だから。
5/17/2024, 8:31:27 AM