透明な水
僕らは個性のない透明な水だった。
成長して自我が出て白色の水になった。
そこから何色に染まるのかは自分次第。
みんなに希望を与える水になったり
みんなに笑顔を届ける水になったり
みんなを堕とすまずい水になったり
個性と自我で透明な水だった僕らは
それぞれの色を持ち始める。
僕の隣にいる君は誰よりもまずそうな色で誰よりも優しい。
君の隣で歩いた僕は誰よりも君が辛かったかを知っている。
足掻いて足掻いて何度も諦めなかった君の心は、ぐちゃぐちゃで色んな軌跡が渦巻いてる。君の歩いてきた跡は何色にもかえがたい事だから誰もが避ける個性の色になった。
それを僕は知っている。
まだ透明な水のままの僕だけど、将来は君みたいな色に染まりたい。
5/21/2023, 11:31:40 PM