『永遠に』
変わらない世界、不変の世界
紫の花、緑の若葉が茂る木々、青い草に黄金色の草
鳥達は様々な歌声で耳を楽しませる
動物達はお互いを慈しみ、共に野を駆ける
水の中には煌めく魚達
空気は澄んで、心地よい風が吹く
そこにいる人達は、皆が笑顔で幸せを謳歌する
そして、そんなすべてはいつまでも変わらずそこにある
死ぬことも、朽ちることもなく
そんな世界
変わらない世界、不変の世界
鮮血の花、歪な骨が茂る木々、刃の草に毒の草
鳥達は様々な叫声で耳をつんざく
動物達はお互いを侵害し、共に野を駆ける
濁った水には鱗の剥げた魚達
空気は淀み、腐った風が吹く
そこにいる人達は、皆が濁った目で死を願う
そして、そんなすべてはいつまでも変わらずそこにある
死ぬことも、朽ちることもなく
そんな世界
変わらない世界、不変の世界
それは成長しないということ
それは変わらないということ
成長できないから、新たな路はひらけない
変われないから、新たな世界は生まれない
変わる世界、可変の世界
それは成長できるということ
それは変われるということ
成長できるから、新たな路がひらける
変われるから、新たな世界が生まれる
終わりは寂しく、悲しい
終わりは優しく穏やかな静寂
寂しく悲しいから、いまが輝き喜びに溢れる
そんな路を進んだ先に
新たな世界を次の世代へ託した先に
少し寂しくて、少し悲しくて
それでも、優しくて穏やかな終わりが待っていてくれる
だから、僕は先へ進むよ
変わらない世界よ、さようなら
さようなら、永遠に…
11/1/2022, 4:16:20 PM