詠人

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いつも教室に突っ伏してなんとなく授業を聞いている。
体育の時間はサボりだし、実技系の授業は受けない。

そんな隣の席のヤツが、ある日紙切れを渡してきた。ノートの切れ端だ。あまり話したことはなかったし、愛想もないから聞いたんだ。
「これ、なに?」
あいつは無言で机に突っ伏し直したよ。
顔はいいって噂されてんのに、もったいないヤツ。もっと愛想がよけりゃモテただろうにな。
少し不快感を覚えながら紙切れを確認するときに、あいつが机に突っ伏し直す前に見た顔が少し赤くなっていた。
なんなんだ?
内容が気になり、急いで確認する。そこには乱暴な時で
「好きだ」
と一言。


「不器用なヤツ。」
「、、、知るか。」

2/13/2025, 10:05:57 AM