風に舞う香りに包まれながら
ただひたすらに歩いている
どこまでも広がる青い空と
果てしなく広がる鮮やかな色彩が
止めどなく目に入ってくる
かなり長く歩いている気がするが
不思議と疲れは感じない
目の前に広がる景色は
どれだけ歩いていても変わらない
どこに向かっているか
いつまで歩き続けるのか
そんな事はどうでもよくなったきた
目の前に広がる景色の中に
ゆっくり溶け込んでいくようだ
私の前を歩く人たちもいた気がするが
もう姿は見えない
本当にいたのかさえわからない
私はどこから来たのか
私はいつからここにいるのか
時々頭に浮かんでいた
痛くて悲しみに溢れた場面は
もう浮かばなくなった
眠るような感覚を覚える
私の存在は
景色の中から無くなった
海人
9/17/2022, 4:56:48 PM