しがない学生

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バカほど根に持つ

僕は馬鹿だ。今更言う事でもない。
成績は下から数えた方が早いし、内申点もそろそろ危機感を持った方がいいと担任に言われたほどだ。

所謂、劣等生だ。

親も僕には飽き飽きしているようで、最近は通信表やテストの点数など聞いてくることは無くなった。
親は僕に構っているより、兄に構ったほうがいいだろう。
兄は成績優秀で学年上位、最近は生徒会長にもなったらしい。

母「テストはどうやった?」

兄貴「ああ、国語は94点やったで。前より上がったわ。でもまだ他の教科は返されてないんや。」

父「相変わらずお前は凄いなあ。同じ血が入ってるはずなのに彼奴は……もうええか。」

勉強しているはずなのに報われた事は無い。

先生「今回もこのクラスは平均点が低いなあ。」

点数が書かれた紙を僕に渡す時、先生は僕の事を睨見つけてくる。
その時でもう何となく察する。

沢山勉強した努力が"32点"という無情な結果で返ってくる。

そして、ノー勉の奴が72点という事実も聞こえてくる。

僕「もうなんなん…ほんまに……」

同じ血で、同じ環境で。
僕には元あるはずの才能が1つもない。神様は平等じゃないのか?
生まれた瞬間から必ず人は才能を持ってるはずだろ。
何で僕は小さな才能も無い?

僕は部屋で泣いた。

ずうっと頑張ってきたのに。







兄「まるで悲劇のヒロインだね笑」






僕の耳元で兄はそう囁いた。

12/1/2025, 11:55:18 AM