小絲さなこ

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「いつもより遅い帰り道」


もうすぐ使わなくなる定期券をかざして、降りたことのない駅で降りる。
ずっと素通りしていた街。

華やかで、眩しくて。
キラキラきらきら。
居心地の悪さで、視線を落としそうになる。

鮮やかで、痛いほどに。
まるで異国のように思えた。


もうすぐ使わなくなる定期券をかざす。

────見知らぬ街
2025.08.24.

8/25/2025, 8:36:52 AM