「これで最後」
あいつが笑っている時、大抵はいいことがない。誰かがそう言った。それでも私はあなたの笑顔が好きだった。初めてあなたの笑顔を見た時、その美しさに思わず息を呑んだ。一目惚れだった。最初は信じることができなかった。だって、ありえない。私が同性のことを好きになるなんて。だから、すぐに忘れたいと思った。勘違いだと思いたかった。放課後、居眠りから目覚めないあなたの頬にそっとキスをした。これで最後。この気持ちを捨ててしまおう。そう、思っていたのに。
いつの間にか目を覚ましていたあなたは、にっこりと笑っていた。
5/27/2025, 9:41:02 PM