「さよならを言う前に」
いつか、こんな日が来ると思っていた。
好きだった。
幸せだった。
でも、好きになればなる程、幸せであれはある程、
先が不安だった。
いつまでこの日が続くの?永遠はないでしょ?
いつまでキレイな私でいられるの?
いつまであなたは私を見ていてくれるの?
こんな不安に押し潰さる位なら、全部自分から壊してやろうと思った。
壊した方が楽になれると思った。
でも、嫌われたくない。
別れた後でも、あなたの一番でいたい。
一生、あなたの心に生きていたい。
だから、綿密に計画を練った。
さよならの前に、キチンと計画。
いつも通りの、あなたを大好きな私。
私を大好きなあなた。
日付は記念日を選んだ。
あなたがプロポーズしてくれると友達に聞かされたから。
いつも以上に私を好きなあなた。幸せの絶頂の私。
一番幸せなその瞬間に。
終わった事も気づかない内に。
あなたが私をほんの少しも疑わない内に。
私がこのボタンを押せば······
爆発が全てを終わらせる。
8/20/2024, 10:25:35 AM