霧夜

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青い空に飛び立つ影。
パタパタと翼をはばたかせ、高く高く飛んでいく。

...偶然の出会い、けれど運命に導かれた出会い。

動けない私に出来た、唯一の友達。
私じゃ知ることの出来ない景色を見せてくれた、優しくて、小さな君。

君はもう新たな世界を見に飛んで言ってしまったけれど。
...あぁ、いつかまた、君に会えるかな...?

---二作目---

「またいつか会おうな」

...そう言ってから、一体何年経ったのだろうか。
三年?五年?いや十年?
...なんにしても、長い年月あいつに会えていない。

...俺はお前の事を覚えているけれど。
お前は、もう俺の事なんか忘れてしまっただろうか?

離れてからの時間より遥かに短い二年と言う時しか過ごしていない。
が、それでも。俺にとってのあの二年は、特別で、幸せで、一生忘れられないであろう一時だった。
だからこそ、一目でいいから、またお前に会いたかった。
その空色の髪を、海色の透き通るような瞳を、また見たかった。

あぁ...もし、またお前に会えるのなら--

「どれだけ幸せなんだろうな...?」


#また会いましょう
117作目




...またお前に会えた。
本当に偶然だった。街中を歩いているさ中、偶然目に止まったその後ろ姿。
随分大きくなって、かっこよくなって。でも特徴的な部分は何一つ変わってなくて。

...だから、思い切って声を掛けてみた。本人だって確信はあったから、...せいらが覚えているかすらも分からないのに。

...結果的に、せいらも俺の事を覚えていてくれた。
それがすごく嬉しかった、話して、話して、また会う約束をして、それが幸せで。

...でも。

今度こそ、次こそは。

離れること無く、ずっと一緒に過ごしていたい。

そう願う事は、悪いことではないだろう?

11/13/2023, 11:06:57 AM