「なんで僕のせいにするの」
帰宅途中の私は
急に目の前に現れた少年にそう言われた
迷子だろうか
「どうしたんだ? 誰も君のせいになんかしてないよ」
「嘘だ、僕は見てきた。
皆、何もかも、全部僕のせいにするんだ。」
少年は真っ直ぐ、私の目を見てそう言った
困ったな、ちょっと厄介な子どもだ
私はこういうのを扱うのに慣れていないというのに
ここは面倒だし、適当に流しておこう
「まあ。なんだ。
多分、今まで見てきたのは君に対してじゃない。
神様だ。皆神様に対して言ったんだ。
上手くいかなかった時とか
運が悪かった時とかによく言うだろ?
きっと神様に対して言ったんだよ」
……適当すぎただろうか
しかし、少年は「そっか」と笑い
私を通り過ぎて、どこかへ行ってしまった
良かった
少し心配したが、何とかなったようだ
私はその後、そのまま家へ帰った
コーヒーと、今日買ってきたクッキーを食べ
ゆったりとした時間をくつろいだ
暇だしテレビでも付けよう
私は絶妙に遠いリモコンを何とか取り
テレビを付けた
……ジジ……
「『速報です。ただいま、直径10kmの隕石が落ちて来ていると速報が入りました。あと3時間程で大気圏に突入すると予想されており___』」
「……は?」
はは
はは、なんだ、今日はエイプリルフールではないぞ?
はは、はは
そうか、きっとこれも神様の仕業だ
神様を怒らせるなんて
誰がそんなことをしたんだか
罰当たりな奴だ
きっとそいつは地獄にでも落ちて
神様に裁きを与えられるのだろう
無間地獄に堕ちて
永遠に苦しむんだ
「ああ!! 可哀想に!!」
私はコーヒーカップを膝に落とし
ただひたすら笑うことしか出来なかった
7/27/2024, 3:56:11 PM