月埜 夜

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ーー息が詰まる。

ーー息が詰まる。

ーー息が詰まる。

日常はどこか息苦しくて、
身体は酸素を求めていても、
心はこのまま溺れてしまいたかった。

いっそ息の仕方なんて忘れてしまえば
このまま昇っていく泡沫になって弾けてきえてしまうのに。
それでも、呼吸が続いてしまう。
滑稽だ。


滑稽だ。


だから、夜に逃げた。
街が眠る夜中だけは世界を独り占めできた。

いらっしゃい。
ここは僕だけの世界だよ。
君は好きではないかもしれないけれど、
ここは誰も僕たちを否定しない。

ここでふたり、ゆっくり息をしよう。
ここでならふたり、肩を預け合おう。
ここでだけならふたり、暁を待とう。


『特別な存在』

3/24/2026, 4:14:46 AM