七風

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「もしも未来が見れるなら何見たい?」
自分の隣で寝そべる幼馴染が、そう僕に問いかけた

「急に何?どうしたの?」
急な質問を不思議に思い、問いかけると
「いや、ほら、今日の国語であったじゃん」
と返される
「んー、そうだったっけ?」
自分は記憶の引き出しから今日の国語の授業の記憶を引き出そうとした
そんなお話やったような...やってないような...
「ん、だめだ、今日の授業ほとんど寝てたから覚えてないわ」
正直に思っていることをそのまま口に出すと
「そうだろうな」
なんて、当たり前のことを話すように目を見て言ってきた
自分はなんかその顔にムカついてほっぺを思いっきり抓ってやった
「ひぁいひぁい(いたいいたい)」
「あはは、バカみたいな顔」
「おまえがやったんだろ!仕返しだぁー!おりゃぁ!!」
「うぉっ」


高校生だと言うのに放課後にこんなに馬鹿みたいなことができるって幸せだな
なんて呑気に思いながら初めにされた質問を思い出す

もしも未来が見れるなら、か
就いてる職業とか、家族のこととか、好きな人とのこととか
気になることは色々あって、簡単には決められないけど、


「お前との未来は、とりあえず見ないでおこ...」
「え?なんで?」
「だって後先知らない方が、楽しそうだろ?」
「まぁ、確かにそうかもな」
お互いに顔を見合わせて
また、馬鹿みたいに笑った



...このバカみたいな幸せが永遠に続きますように


お題:『もしも未来を見れるなら』

4/19/2022, 10:21:06 PM