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イルミネーションが輝く広場を抜けて足早に家路を目指す。
楽しそうなカップルが目について寂しさが募る。鍋をしようと買った白菜と豚肉が入った少し重く感じるスーパーの袋を持ちなおしながら歩く。安いからと四分の一ではなく半分にカットされた白菜を買ったが一人では食べきるのが大変だと思いため息が出た。白いため息が溶けていく。キラキラとしたイルミネーションがあちこちで光る。クリスマスシーズンの輝きに全く関与しない日常、予定も普段と変わりない日々が続くとわかっている。寂しさも慣れれれば日常に麻痺していく。正月の休みは寝正月になりそうだとまだクリスマスすら来ていない中で先を考えて悲しくなる。ふと広場の出口近くに進むと、立っているサンタ帽子を被ったアルバイトだろう人からどうぞ~の声とともにチラシが差し出されたチラシにはポケットティッシュが挟まっている。最近はこうしてポケットティッシュが配られることも減ったと思っていたが年末近くになって予算をかけたのだろうか。笑いかけられて流されるままに思わず受け取ってしまう。なんのチラシかと思えばどうやらカップル向けのレストランイベントのチラシらしい。ポケットティッシュはありがたくもらいつつもチラシには寂しさが募る。

12/14/2023, 3:49:39 PM