【花束】
一人、森の中を歩いていた。
空気が澄んでて、柔らかい光が差し込んで明るい。
目に優しい緑が私を出迎える。
木々の隙間から見える青と雲の白が美しい。
この森を選んだのは間違いだったかもしれない。
でも、ここは私の心を癒してくれる最後の場所。
ディアスシアとカモミールの花束を持って進む。
良い香りがする。私の恐怖を和らげるみたいに。
枝に手が届く木を見つけた。
私は震えた手で縄をかけた。
この世界の別れを声にしないまま、
私はその罠にかかる。
花束が地面に落ちて溢れた。
私はずっとそれを見ていた。
私への、最後の手向けを。
2/9/2026, 7:29:52 PM