海は離別の象徴、波はひいてゆく。
あついあつい砂浜、砂の城、打ち上げられた海月。
愛し合う者が永遠足りうる場所。
手からこぼれ落ちて、水を掴む。
けれど全ては海の中。
生まれも消えるも此処にある。
ざざあ、ざざあと心が鳴る。
ひいてはかえす、波の音。
/海へ
海の表情は良くも悪くも一定である。時に牙を剥くものの、概ね穏やかに我々に手をこまねく。じいっと満ち干きを見つめ、足先を塩水が濡らす。絶望が見えた時、既に身体は浮かんでいた。訳も分からず伝うは、涙。
8/23/2024, 12:10:50 PM