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『燃える葉』

「山燃ゆる」という言葉がある。
真っ赤に色づいた紅葉を指して、まるで山が燃えているようだと比喩したものだ。
俳句では秋の季語にもなっている。

そう思ってモミジの葉を見てみると、形といい、色といい、まるで小さな炎のよう。

紅葉の最盛期に山に入ったら、ハラハラと落ちるモミジ葉が、無数の火の粉のように見えるのだろうか。
それはなんとも幻想的だなぁ。






『秋の訪れ』

《秋きぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ 驚かれぬる》

という短歌が好きだ。

暑い暑いと言い続け、早く秋になってほしい、早く涼しくなってくれ、と思い続けていた今年。
ここ数日の風の涼しさに、「ああ、ようやく」とほっとした心持ちになった。

吹く風に季節を感じてハッとするのは、千年昔も変わらぬらしい。

10/7/2025, 5:32:58 AM