たかなつぐ

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テーマ【秋風】

 半袖では寒くなってきた今日このごろ。
 ちょうどこの間、公園に鮮やかな黄色いコスモスが咲いているのを見かけた。
 秋の訪れを実感しているのは、私だけじゃないはずだ。

 時に。感じたことを書くというのは、なかなか難しい。
 事実だけを述べるのは割と簡単だが、そこに感情や感覚を乗せるとなると、どうにも上手くいかない気がしてしまう。
 最近になって、文章を書きたくなった。読書の秋ならぬ執筆の秋かもしれない。
 以前は毎日のように何かしら書いていたのに、今では書くことが怖くなってしまった。
 理由は簡単だ。正解を求めてしまうから。

 こう書いたら不格好だ。なぜこんな変な書き方をしたのだろうか。
 過去に書いたものを振り返るたび、自己批判が始まる。
 その自己批判はそのうち、『どうせ書いてもまた批判するのだから』という、自分に対する諦めと落胆の気持ちにつながってしまう。
 『どうせ、いいものなんか書けないのだから。』

 しかしね、過去と現在の自分よ。
 書いていて楽しいことだってあったじゃないか。
 不格好でも、下手くそでも、曲がりなりにも文字の羅列に生み出されたキャラクターは、確かに動いてくれていたよ。
 それはつまり、物語として成立したという一つの証明じゃないだろうか?

 かく言う今、この文章を書いている私は。
 『私』というキャラクターが考えている事柄を、文字にして伝えている。
 そこに正解不正解はないと、少し自分を許してあげられないだろうか?
 すぐにとは言わない。ただ、その衝動は宝だ。大切にしたいんだ。

 秋風に物寂しくなる日もあろうこの季節を、私という人生プレイヤー(登場人物)が。そしてここまで読んでくれたアナタが、少しでも充実した時間を過ごせますように。
 愛を込めて。

10/22/2025, 4:15:04 PM