胡星 (小説書き)

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Thema「クリスマスの過ごし方」



「クリぼっち……」

今頃、都会ではカップルがイチャイチャしてるんだろうな。

それに対して私は家でパソコンをいじっているだけで、普段と何も変わらない。

「なんだかんだ去年もこんな過ごし方してたよな」

まぁ、何も変わらないっていうのは、ある意味平和でいいけど。

すると『ピンポーン』と音が鳴った。

「おっ、きたきた。はーい」

何も変わらない。確かに彼氏はできなかったし、そういう面では何も変わってない。

でも今年の私は変わろうとしてるんだ。

そう。今年は。

「ミニクリスマスツリーを買ってやった」

箱を開けると、高さ15センチくらいのミニクリスマスツリーが。

「せめてこれで、クリスマス気分を」

モニターの近くに置く。

「なんか、ショボい……」

なんか悲しくなってくるな。

1人でクリスマス気分を味わおうとしていると、着信音が聞こえた。

「この音は電話か」

誰だろうと気になり、見ると。

「なんだ、あいつか」

昔からずっと仲良くしている、私にとっての『最高の友人』からだった。

「もしもし?」

久しぶりだったけど、彼女はいつもと変わらない声だった。

『メリクリー!!』

「はは、元気だな」

『私さ、クリぼっちだから電話しちゃったぁ』

「奇遇だね。私もクリぼっちだよ」

そんなこんなで少し話をしていると。

「あれ?もしかして……」

『あぁ!!』

窓の外見ると、空から少しずつ白いものが降ってきた。

「『雪だ』」






そう。私はいつもと変わらない日々を過ごしている。

でもそんな中でも、ちょっと特別を感じることがある。

ミニクリスマスツリーを少しだけクリスマス気分を感じた。

クリぼっちだと思っていたとき、『最高の友人』から電話がきて、会話をして楽しんだ。

そして今年の終わりを感じさせるような『雪』が降ってきた。

こんなクリスマスの過ごし方もいいのかもしれないな。

12/25/2023, 11:50:24 AM