題 飛べない翼
今日もまた曇った瞳で、窓の外を眺める。
見れば外にはきゃらきゃら、と楽しそうに笑い合う声がよく聞こえてくる。
あぁ、羨ましい。耳障りだ。羨ましい。
その明るい声を聞くだけで、あんなに楽しそうな声がとどくだけで、彼の内はどろどろと煮えたぎり、暗くおどろおどろしいモノが渦をまく。
瞳に映る人たちは、みんな己の体を包み込めるほど大きな翼をもっている。
力強く羽ばたいて、空を翔る。いいな。いいな。
みんなに等しく与えられた翼。
それなのに、どうして。どうしてなの。
何故、己の翼はこんなに小さいの。
ろくに体を支えられない頼りない翼。みんなみたいに飛べやしない。
どうして、どうして。
神様はみんなに優しいんだよね、祈れば叶えてくれるんだよね。
ねぇ、神様。どうしてなの。
※違うバージョンの案
生まれつき両足がない、又は動かない子
※愚痴
図書館行きたかった、行けなかった
堕落論借りたかった山田美妙、直木三十五さんの小説借りたかった。
11/11/2024, 10:57:03 AM