灰田

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「突然の別れ」

呆然とした。と思う。

何があったか覚えてるけど、どう感じてたかは多分、思い出せていない。鍵がかかっているみたいに。

少しずつ、おだやかに思い出せるようになる…、それとはまったく別の次元で、
もっとダイレクトなそのものの感情の記憶があって、そこには帰れない。と思う。

…帰るわけにはいかないな、と。

大切な家族との別れを、私が地獄堕ちする原因にするわけにはいかない。
まず、あのひと達がそれを望まないはずだ。

あの日々から、ようやくここまで来れた。
…こんなものを背負って、人々は日々を生きてきたのか、と気付いた時でもある。

たとえ負けてしまっても、よく耐えたね…と思うしかないような苦しみを、持っていたんだね。
そう、愛するひととの死別を知るすべてのひとに、思った。

帰るわけにいかない記憶だって、きっといつかそれはただの、大事なひとに対する感謝とか…そうだな…よくわからないけど、深い氣持ちに……

きっと、変わるんだと思う。

…ブラックボックスにするつもりは無いんだ。
でもきっと気付いたらそんな感じに、なってるって思う。



5/19/2024, 10:33:42 AM